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2020年度 UFCみそ仕込み

UFCみそ部のみそ仕込み

UFCみそ部が初めて仕込みをしたのは2019年の春。木桶仕込みに挑戦し、8ヶ月後に完成したみそは華やかな香りと程良い旨味があり、だしを入れなくても美味しいおみそ汁になりました。
仕込み2年目の今年、より多くの方と一緒に仕込みが出来たらいいな!と楽しみにしていましたが、コロナウィルスの影響により少人数で仕込むことに。

 

みそは麹のパワーで出来が変わる

今年は昨年使用した木桶2本に新桶3本が仲間入りし、合計5本の仕込みを行ないました。

桶の大きさは「1斗樽(いっとだる)」と言って、1本で約20kgのみそが仕込めます。

5本ですから、合計100kg!少人数、手作業で行なうのは大変・・・ということで、材料を提供いただいている神奈川県横浜市瀬谷区の住宅街にある「糀屋川口」の川口さんにサポートをお願いしました。

▲仲間入りした3本の桶

 

糀屋川口は創業文政元年(1818年)、200年以上続く老舗の糀屋です。質の良い原料にこだわっているのはもちろん、蔵の中で使う昔ながらの道具も出来るだけ造り手に会いに行き、自分の目で見て選ばれています。川口さんの麹作りはあえて負荷をかけ、麹のパワーを高めるようにしています。また、麹を作る室(むろ)は隅々まで掃除をして麹菌だけがのびのびできるよう常にクリーンな状態に。蔵の環境と麹作りの温度管理、先代のやり方を思い切って変えた独自の理論から生み出される麹には、多くのファンがいます。店主の川口さんは6反の畑で野菜作りもされていて、UFC代表小倉さんとは種や野菜の育て方の話でも盛り上がっていました。

 

▲(左)UFC代表小倉崇さん (右)川口恭さん

 

今回は、完成したら色々なみそを楽しめるよう、みその種類や配合を変え5種類の仕込みをしています。

3種類の麹を用意するために、愛知県西尾市西幡豆の海が見える場所にある「みやもと糀店」から小麦麹と豆麹を取り寄せました。多くの麹屋さんは米麹を作っていますが、宮本さんのところでは3種類の麹を作っており、一般的な麦麹ではなく小麦麹なのもめずらしいことです。
自身の体調不良をきっかけに自分が食べるものを作ろうと農業をはじめ、大豆作り・みそ仕込み・みそ仕込みに必要な麹のために米作りを開始し10年、糀店をはじめて5年目を迎えられます。

 

▲宮本貴史さん

 

川口さんと宮本さんそれぞれに出逢い、数年前にお引き合わせしお二人は繋がっています。
蔵元さん同士の繋がりは少なく、そうした繋がりをつくることも私が出来ることのひとつだと思っていて、UFCみそ部のイベントにお二人をお呼び出来る機会が作れたらいいなと思っています。

そして、今回ご紹介したお三方は、みんな“タカシ”さん。これも縁だなぁと思います。

 

材料と配合

【5種類の目的】

  • 基本配合は同じにして麹の種類を変える

米麹に比べ小麦麹は食感や香り、豆麹は旨味が増す傾向にあるので、違いを楽しむ。

 

  • 初代のみそを種みそにし継いでいく

美味しくできたみそを“種”として混ぜることでまた美味しいみそになるという考え方。

 

  • 糀歩合を高くし甘い味わいのみそを作る

甘いみそはそのままでも食べやすく、野菜と一緒に楽しめる配合に。

 

【各配合】

今回ベースとなる大豆と塩は比較出来るようにすべて同じものを使用しています。

音更(おとふけ)は甘みとコクがある味わいが特徴、メキシコ天日塩はミネラルを含んでいながらミネラルが多すぎないことで大豆の味わいを邪魔しない塩なのだそう。

宮本さんの小麦麹は、一般的な麦麹よりもあっさりした味わいに仕上がるようです。

 

①米みそ・中辛・2019種みそ入り:麹歩合12歩/塩分10%/【新桶】

大豆:北海道十勝音更町 音更大袖振
米麹:京都府京丹後大宮町 いかが紫峰米 特栽コシヒカリ
塩:メキシコ天日塩

 

②米みそ・中辛:麹歩合12歩/塩分10%【2年目桶】

大豆:北海道十勝音更町 音更大袖振
米麹:京都府京丹後大宮町 いかが紫峰米 特栽コシヒカリ
塩:メキシコ天日塩

 

③米みそ・甘口:麹歩合20歩/塩分10%【2年目桶】

大豆:北海道十勝音更町 音更大袖振
米麹:京都府京丹後大宮町 いかが紫峰米 特栽コシヒカリ
塩:メキシコ天日塩

 

④小麦みそ・中辛:麹歩合12歩/塩分10%/【新桶】

大豆:北海道十勝音更町 音更大袖振
小麦麹:京都産無農薬小麦
塩:メキシコ天日塩

 

⑤豆みそ・中辛:麹歩合12歩/塩分10%/【新桶】

大豆:北海道十勝音更町 音更大袖振
大豆麹:国産無農薬大豆
塩:メキシコ天日塩

 

▲3種の麹

▲米みそ

▲小麦みそ

▲豆みそ

 

作り方

1.大豆は24時間浸漬し、茹でてから一晩茹汁につけたまま還元し旨味を含ませます

※還元することで煮汁に出た旨味を戻します、これは川口流

▲茹でてひと晩還元させた大豆

 

2.大豆を潰す

※今回は仕込み量が多かったので一部手作業であとは機械の力を借りました

▲機械を使いミンチ状になった大豆、モンブランのよう

3.麹と塩を混ぜ“塩切り麹”を作ってから、潰した大豆に混ぜます

大豆に粘度があるため、塩切り麹にしてから混ぜることで混ざりが均一になります

▲大豆麹と塩を混ぜた塩切り麹

4.潰した大豆に塩切り麹をしっかり混ぜる

5.空気を抜くようにぎゅぎゅっと押しながら桶に詰め、表面はなでるように平らに整える

▲表面はなめらかに

6.カビが生えにくいように空気を抜きながらビニールを密着させる

▲ビニール密着作業

7.ビニールが浮かないように塩を入れたビニール袋を重石にします▲塩を入れたビニール袋をのせる

8.直射日光の当たらない(出来れば風通しの良い)場所に、常温で6ヶ月~置く

 

 

木桶仕込みの理由

日本の伝統製法木桶仕込みのみそは、日本で生産されているみその1%以下だと言われている希少なものです。私はその数を数えながら全国巡っていますが、UFCでみそ仕込みをするなら「木桶でやりたい!」という願いを聞いていただき実現しました。木桶で仕込むことで菌が住み着き、独自のみその味わいや風味を生み出してくれるのです。これから先、何年も仕込みを続けることでUFCらしいみそが育ってくれたらいいなと思います。

昨年使用した桶はみそを取り出したら水洗いし、熱湯を何度も回しかけてから天日干しし、仕込みをしました。

▲リトリートセンターで保管している仕込んだみそ

空気がより通るようにすのこの上に置いています

 

今回仕込んだ「米みそ・甘口麹歩合20歩」「小麦みそ」は6ヶ月、「米みそ・中辛・種みそ入り」「米みそ・中辛」は8ヶ月、「豆みそ」は1年熟成を目安に発酵・熟成させていこうと思います。おみそさん、美味しくなーれ♪

みそ部では、日本の伝統調味料であるみその情報を、もっともっと皆さんと共有していきたいと思っています。これから来年度の仕込みに使用する大豆の種蒔き~栽培、田植えをしていきますので、ご興味ある方はぜひご参加下さい。

みそ部部長 岩木みさき

 

糀屋川口
https://www.city.yokohama.lg.jp/seya/shokai/gaiyo/midokoro/ippin/ippin_3.html?fbclid=IwAR2kix28p9NT1O2Lz-ltrMNNl3EBwMZkvsLI2XRIWRMcAd1ayELxBSX5oZ4

みやもと糀店
https://miyamotokojiten.com/