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トマトの育苗〜定植まで

我が家の6種のトマトたちも無事に芽を出してくれました。

まずは第一関門突破という感じです。

そして次はプランターに定植するまでの ”育苗” という作業が始まります。

 

前々回の記事で、 ”苗半作” という言葉を紹介して、

育苗、つまり苗作りがうまくいけば、その野菜栽培は半分成功したようなもので、

そのくらい苗作りは野菜栽培にとって重要な作業だ、っていう意味の言葉なんだけど、

自分の苗作りが果たしてこれで良いのかどうか、不安な部分もありますが、

とりあえず、我が家のトマトの芽が出てからプランターに定植するまでの

育苗の一連の作業を紹介していきます。

 

前回の記事でトマトの芽が出たとこまで書いたので、その後の成長の様子です。


4月19日の様子です。3月26日にタネまきして、最初の発芽から約2週間経過してます。

 

発芽も成長も一番早かったのがジャパンブラックトリュフで、

発芽が一番遅かったのはスウィーティチェリーでした。

あと、長谷川さんのマイクロトマトも成長がゆっくりめだったので、

プランターに植え付ける日を他の品種と揃えようと思ったら、

この2品種は1週間くらい早めに種まきした方がいいかもしれません。

 

タネまきに使った納豆容器では、このまま芽を育てるには小さすぎるので

ある程度大きくなって芽が混み始めたら(トマトの場合は本葉が2〜3枚出てきた頃)、

芽を1本ずつに分けて、大きめの容器に植え替える ”鉢上げ” という作業をします。

じゃあ最初から大きい容器を使えばいいんじゃないの?と言う声が聞こえてきそうなので、

小さい容器から始める利点を言いますと、まずスペースが少なくすみます。

そして持ち運びしやすいのでトレーにのせて時間によって日当たりの良いとこに移動したり、

雨の日や寒い日は室内や雨のあたらないとこに簡単に移動できます。

特に我が家のベランダは思いっきり西向きで午後からしか直射日光が当たらないので、

午前中には日のあたる別の場所に移動させたりして、狭いスペースでも少しでも苗たちに

温かい光をあげて光合成をさせてやろうとしてるのです。

 

今回はピエンノロで私の鉢上げ作業のやり方を紹介します。

鉢上げ作業は4月19日に行いました。

まず鉢上げ用の容器を準備します。我が家では牛乳の1リットル紙パックを使います。

半分に切って、上半分の注ぎ口の部分はたたんでテープで止めて平らにします。

下半分はそのまま使えます。1リットルの紙パックひとつで2つの容器ができます。

注ぎ口の部分をたたんでテープで止めて、底になる部分の中央と

4つのカドの5カ所に水抜き用の穴を開けたら容器の完成です。

次に容器に土を入れて、指で苗を植えるための穴を開けます。

人差し指の第2関節くらい深めに穴を開けてください。

次に開けた穴の中に水を注ぎます。

穴の上の方までたっぷり注いでください。

次にトマトの苗を容器から土ごと取り出します。

土がこぼれないように指で根元を支えて容器を逆さにして、

やさしく容器から苗を土ごと取り出します。

今回ピエンノロは芽が2つ育ったので、2つの芽をなるべく根っこを切らないように

やさしくゆっくり分けていきます。その時、土が落ちてしまったり、根っこが多少

切れてしまっても大丈夫です。

そして分けてひとつにしたトマト苗の根っこの部分を穴に入れていきます。

そして周りから土をかぶせて穴を埋めてゆきます。

最後に根元の土を指で押さえて固めて、トマト苗が倒れないようにすれば作業完了です。

このあと、苗はできるだけ日当たりの良い場所に置いて管理します。

水は土の表面が乾いてきたらたっぷり水やりします。

 

鉢上げして9日後の状態。(4月28日)

長谷川さんのマイクロトマトは成長がゆっくり。


写真は6株ですが、各品種とも芽が出て育ったものは全部鉢上げして予備用の苗も作りました。

そして鉢上げ後、約3週間経ったピエンノロです。(5月8日)

鉢上げした時のとは牛乳パックが違っていますが、鉢上げする時に2つに分けた芽を

両方とも鉢上げして育てて、育ちの良い方を選びました。

 

そしていよいよプランターに定植します。5月8日に行いました。

写真のプランターのサイズは幅82x奥32x高27cmです。

このプランターに2株植えます。

 

プランターに定植する際の苗の目安があって、苗を育てて最初に出てきた

花のつぼみを一番花房と言うのですが、この1番花房がきちんと出ていて、

それがどちらに向いているか確認できる状態である事が大切です。

これはミニキャロルの1番花房です。

この1番花房の向きが植え付けの時に重要になります。

 

プランターに植えつける作業は、鉢上げ作業の時と同じような感じです。

まずプランターに牛乳パック容器がすっぽり入るくらいの穴を掘ります。

穴を掘ったら、容器ごと穴の中に入れてみて深さを確認します。

容器が土の表面と同じ位置まですっぽり入ればOKです。

次に、トマト苗を一度穴から出して、穴の中に水を注ぎます。

穴の上付近までたっぷり注いでください。

苗を植えた後に土の表面から水をかけるやり方もありますが、

こちらの方が根が水を吸いやすいと思います。

水が土に染み込むのを待ちます。

次にトマト苗の根元部分を指ではさんで土がこぼれないようにして、

容器を逆さにしてトマト苗を土ごと取り出します。取り出しにくい時は

容器の側面や底面をやさしく揉んだり押したりすると取り出しやすくなります。

この時、苗の先が土に当たってしまうと葉や茎が折れてしまうことあるので

うっかり土に当たらないよう気をつけてください。

そして穴の中にそのまま入れます。

その際、苗を置く向きがあるので確認します。

苗を置く向きは、1番果の花房(花のつぼみ)が自分の方に向くようにして置きます。

そうすると、このあと成長して2番果3番果と実ができるたびに、ほぼ同じ方向に

実が付くので、実の収穫がしやすくなります。

円筒形の鉢やプランターに1株だけ栽培するのならば、あとで鉢を回転すればいいので

花房の向きは気にしなくてもよいのですが、長方形や動かせない大きなプランターの場合は、

もし実がつく方向がベランダの外側に向いてしまったら収穫が大変になってしまうので

必ず花房の出てる向きを確認して、手前側に向けて植えて下さい。

 

ピエンノロの1番花房です。まだちょっと向きが分かりにくいかも。

花房の向きを確認して手前側に向けたら、根元を土でかぶせて

手で土を押さえて苗がぐらつかないようにします。

そして、仮支柱を立てて、

仮支柱と苗をヒモで結んで、風で苗が倒れないように固定します。

固定すると言ってもヒモはゆるめに少し余裕を持たせて結びます。

ヒモを2回くらいひねって結ぶと、よりぐらつきが防げます。

完了

最後にトマト苗の間にコンパニオンプランツのニラを植えました。

ニラは去年から鉢で育ててるものを、一部を根ごと鉢から掘り出して使いました。

3台のプランターに各2品種ずつ計6品種植えました。

写真左から、長谷川さんのマイクロトマト、スウィーティチェリー、ピエンノロ、

ジャパンブラックトリュフ、ミニキャロル 赤、ミニキャロル オレンジ

 

 

ジャガイモ

ジャガイモはプランターの土の上に、堆肥を混ぜた土を1cmくらい薄くかぶせました。

ジャガイモは土の中でイモが育つ際、時々成長の途中で一部が地表に出てきてしまい、

その地表に出た部分が緑色に変色する、いわゆる “緑化イモ” になってしまうことがあり、

その変色した部分に毒素ができてしまいます。土をかぶせるのはこの緑化イモを防ぐためです。

かぶせた土にはコンポスト堆肥を混ぜてるので若干の追肥効果も期待します。

収穫は6月入ってからかな〜。

 

 

イチゴ

イチゴはその後、6株中3株からしか芽が出てこず、

去年はもっと実がついたのに今年はどうも失敗だ・・。

3月に出てきた花芽を、去年の経験からまだ寒くて実にならないと思い、

切ってしまったのがいけなかったのか・・。

年々暖かくなるのが早くなってきているので、去年までと同じ感じで

作業をしているとうまくいかなくなっているのかも。

 

とりあえずこの3株の花芽を大切に育てることにしました。

 

イチゴを育ててやってみたかった事があって、それはベランダの柵にハンギングして

たわわにぶら下がったイチゴたちを見て楽しむという事。

そのために小さめのプランター3つと金具も買った、それなのに・・(悲)

(ちなみに去年は今ジャガイモを育ててる大きなプランターに6株すべて植えていた。

この違いも何か原因の一つなのか・・)

本当はもっと鈴なりにぶら下がったイチゴたちをイメージしていたんだけど、

今年はこれで我慢しよう・・・。

柵にハンギングしてみてわかったんだけど、

この場所は我が家のベランダで一番日当たりが良い特等席である反面、

風が強い日はイチゴの実と葉が風で思い切り揺すられて、傷がついてしまう。

結局2日間この場所で楽しんで写真を撮ったあと、元の場所に戻しました。

来年はもっとたくさんのイチゴが実りますように。

 

 

今月は以上です、ありがとうございました。